身の丈ITと基幹システム

IT化が進まない理由

中小企業・小規模事業者、地方企業にとって取り組むべき課題のひとつが、ITツールを活用した業務効率化です。
様々な規模・業種の企業の働き方改革を進めるため、様々な支援策がありますが、なかなか進んでいないのが現状です。今回は、まさにうってつけの事例がありましたので、ご紹介させていただきます。

経営層のITリテラシー不足

 20年来のお付き合いがある、50名前後の中小企業の事例です。
 基幹システムのリニューアルから10年以上経過し、システムの見直しの時期となりました。
 今までお付き合いがあったベンダー側より、予想をはるかに超える金額の提示があり、私のところへ相談があったのです。
 5年前くらいのマイナーチェンジの際も相談がありましたが、打合せに参加させてもらうと、どうもベンダー側の言いなりに話が進んでいると実感。
その時は代替策の提案もしたのですが、採用されるには至りませんでした。

 今回は今までのベンダーからの提案は完全に断り、私がご紹介した開発会社さんと、某大手OA導入支援企業との一騎打ちとなり、見事ご紹介した開発会社さんのご提案が採用されることになったのです。

決め手となったのは?

 今回の決め手は、ズバリクライアントに合った提案だったことに尽きます。
大手企業を否定する気はさらさらありませんが、どうもその企業にとって「ちょっと大げさ」な提案が見受けられます。もっとも大きな企業を相手にしているので、それはそれで当たり前のことですが、どうしても金額的にも大げさに・・・。
 その点、ご紹介した開発会社さんは、同規模の企業へのシステム導入経験も豊富なので、様々な事例をわかりやすくクライアントに説明。
 最終的に社内のシステムリニューアルの検討チームで投票を行い、圧倒的な得票で、ご紹介した開発会社さんが採用される運びとなったのです。
 これには開発会社さんの社長とも、とても嬉しい気持ちになり、同じようなことで困った企業ヘは、自信をもってご提案できる良い事例となりました。

この記事を書いた人

中村雅史